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歌い初め

小学生のころは、冬休みの宿題というのがあって,その中でもアタマの痛い課題が「書き初め」でした.一体、何を書いたらいいものか...いろいろ考えたあげく,「初日の出」とか,まあ大して意味のないことを毛筆で書いて,書道の宿題の出来上がりとなるわけです.

新しい年の初めに,何かやることを「〇〇初め」というわけですが,ノイエの場合は新年の最初の練習は「歌い初め」ということになっています. 1時間ほど練習して,そのあと新年会となります.練習では,毎年3月のPFK(Pray From Kobe)街頭コンサートで演奏する曲を歌います.東日本大震災への追悼と復興支援のために始まったPFKも回を重ねてきました.そして,昨年は特に災害が多い一年でした.さらに,24年前には私たちの活動するこの街が,震災の被害を受けたのでした. 新年の初めに,こうした意義深いステージのためのレパートリーを練習することは,大きな意味があると感じたのは,昨年が特に災害の多い年だったからかもしれません.

さて,練習の後は新年会です.新年会の恒例は,メンバー有志による「出し物」です.デュエットやグループで歌を披露したり,器楽のアンサンブルを披露したり,中にはマジックや紙芝居,絵本の読み聞かせなど,メンバーのいろいろな個性にあふれた「芸」を楽しめるのも,新年会の楽しみのひとつです.新しく入団された方々のアンサンブルなどを聞いていると,とてもフレッシュな気分でうれしいものですね.

今年は,「隠し芸」的なものはなくて,歌がほとんどだったのですが,みなさんの選んだ曲は,生きることの喜びや命の尊さを歌った,とても素敵で感動的な曲ばかりで,ちょっと贅沢なコンサートを聴いているようでした.

PFKのお話に戻りましょう.ノイエは,PFKの街頭コンサートでは、被災地の復興へのエールとしてふさわしい曲を選んで演奏して来ました。今年は「にじ」と、「赤いスイートピー」の2曲を演奏いたします。前者は、被災地でも歌われた有名な童謡で、希望のシンボルである虹のうた、後者は春らしい優しいうた、どちらも3月の街に美しく響かせたいものです。

そうそう,「にじ」の歌詞がとてもステキですね。

にじがにじが
空にかかって
きみのきみの 気分もはれて
きっと明日は いい天気
きっと明日は いい天気

晴れやかな一年を,音楽とともに過ごしたいですね.

by 太平楽太郎


混声合唱団ノイエ・カンマー・コール

<今日練習した曲>

♪ にじ(中川ひろたか)

♪ 赤いスイートピー(呉田軽穂)

<会場>

神戸雲内教会(〒657-0051 神戸市灘区八幡町1丁目6-9)