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素朴で小粋

クリスマスコンサートの第1ステージはシャルパンティエのミサを歌います。聞くのも歌うのも初めてで、シャルパンティエといえばアンリ(芦屋のケーキ屋)しか知らなかった私です。17世紀フランスの作曲家で、20世紀半ばに再評価されたのだとか。初めてといえば、『真夜中のミサ』というタイトルも私にとっては物珍しく、本当に日付が変わる頃にミサをやっていたのかな?日本でいうと除夜の鐘みたいなもの?と想像を膨らませています。

 

当時流行していたクリスマスキャロルのメロデイをたくさん採り入れているのも面白い点です。本歌もシャルパンティエといっしょに発掘されたのか、それともこちらは連綿と歌い次がれてきたのか、検索してみると、演奏を聞くことができました。

 

"Joseph est bien marie(ヨセフは良い結婚をした)" → Kyrieの冒頭

ほぼそのまんまです。一方、

 

"Les bourgeois de Chartre(シャルトルの市民?)" → Gloriaの一部

原曲の弾むようなリズムはミサではかなり抑えられていますが、溢れるような喜びに満ちたメロディが、神を讃える言葉がたたみかけられる部分とぴったりだなと思います。

 

第2ステージは、現代イギリスの作曲家ウィル・トッドが作編曲したクリスマスキャロルです。ミサはオルガン伴奏ですが、こちらのメインの楽器はピアノ。「ピアノは打楽器にもなる」と誰かが言っていましたが、まさにトッドのピアノもそうで、かっこいいリズムがあちこちに出てきます。

 

4曲のうち3曲はイエス生誕にまつわる物語が歌われていて、先週のブログにも書かれていたように降誕劇を思わせます。昨日の練習で指揮者様が「音楽劇のように」と言っていましたが、3つの音楽劇に加えて、終曲では穏やかで深い信念を表現できればと思っています。

 

趣の異なる2つのステージですが、考えてみると、「素朴」な信仰心を歌ったキャロルをそれぞれの作曲家の解釈で「小粋」にアレンジしているという点で共通しています。聞いてくださる皆様にもこの面白味が伝わるよう演奏したいものです。次回はオルガンも入った合わせ練習、がんばるぞ!!

 

by ふにふに


混声合唱団ノイエ・カンマー・コール

 

<今日練習した曲>

♪ Amazing Grace(Will Todd)

♪ We Three Kings(Will Todd)

♪ A Boy Was Born(Will Todd)

♪ Personent Hodie(Will Todd)

 

♪ Gloria(Marc-Antoine Charpentier)

♪ Sanctus(Marc-Antoine Charpentier)

♪ Agnus Dei(Marc-Antoine Charpentier)

 

<会場>

神戸学生青年センター(〒657-0064 兵庫県神戸市灘区山田町3丁目1-1)