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変わりゆくもの、変わらぬもの

気づけば師走。

今年は未曾有の事態で色々なことが変わってしまい、「普通」「日常」であることの大切さを痛感する年となった。

同じように大きな変化があったのはかの阪神大震災の時。実はあの前年の定演から私はノイエに参加している。

普通に乗ってた阪急電車が動かなくなり、かろうじて動いていた阪神電車、バスに乗ってノイエに通った覚えがある。

でも今と違うのはまだあの時は通うのは大変でもみんなで会って音楽をすることができたこと。便利な時代になったので、会わなくとも顔を見ながらコミュニケーションがとれるようにはなったが、やはり音楽、とくに合唱などのアンサンブルをするにはその場の呼吸や雰囲気をオンタイムで感じることがとても大事。

ユニバーサルマスクの着用やらソーシャルディスタンス、オンラインでのコミュニケーションなどという新しい生活様式というものに馴染んでしまいたくない、マスクなしでワイワイと大人数で会話や飲み会を楽しめるそんな当たり前だった生活を1日も早く取り戻したいものだ。

さて、変わっていく世の中に反して何十年と変わらぬものがある。

コロナが一旦落ち着いた時に、久々に宝塚のピアノの先生のレッスンを受けに行った。中学3年の頃からお世話になっている先生はこの記事が出る今日に84歳のお誕生日を迎えられる。

いつも明るく温かくアットホームな雰囲気で、練習ができていなかった時でも「ここで練習していけばいいのよ」と、練習の仕方をレッスンしてくださり、こんな私が音楽を続けているのは先生に教えていただいているからといっても過言ではない。

今でこそ「褒めてのばす」教育は当たり前だが、私の先生は昔からそれを自然に実践されており、ダメなところの指摘はもちろんするけれどもそれ以上に、良いところ、前に比べて良くなったところを心から褒めてくれた。

新しいことでも良いと思ったことは型に拘らず積極的に取り入れて、「私もまだまだ勉強しているのだから、一緒に勉強しましょう」というスタンスで、様々な先生の公開レッスンに参加させてくださり、色々なチャンスを与えてくださった。

いまだに常に勉強する姿勢は健在で、色々な勉強会にも参加されるし、私がJAZZピアノを習い始めたことも大いに賛成してくださり、これはと思ったことはこまめにメモを取られるし、新しい曲を練習し始めると、ご存知の曲はもちろん、初めて知る曲であっても早速色々な文献を調べてコピーをくださったり。

メヌエットやワルツなどは、踊れないとちゃんとしたものが弾けないと、古典舞踊やスクエアダンスなどもされており、いやはや若さの秘訣は身体も頭も常に活性化されているからかと。

日々日常に追われている私たち、音楽だけでなく人生の師匠としても見習わないといけないなあと、レッスンに行くたびに癒しと元気をもらっている。

大学卒業後に先生と先生のお友達と2人ではじめられた「えふゆ会」。お二人の名前の始まりが「ふ」だった為「F」と「U」でえふゆ会。

今年なんと60周年となる。

コロナの影響で3月に開催予定だった記念コンサート、12月27日に新大阪で開催されます。

もちろん不肖私も出演させていただきますが、元気で明るい先生たちの演奏、よろしければお運びくださいませ♪

コロナで大変な世の中ではありますが、音楽は必ず癒しと希望を与えてくれるはず。

明けない夜はない、人間は数多くの危機を乗り越えてきているので今回もきっと乗り越えられる。

心に音楽と希望をもって、来年は笑ってみんなで過ごせることを願い新しい年を迎えたいと思います。

みなさま、Merry Xmas♪そして良いお年を⭐︎

 

by daichan


混声合唱団ノイエ・カンマー・コール